Flashback

Flashback

2021-11-11 95 min ★ 5.9

A female lawyer travels back in time and crosses paths with other women in history who fought for women's rights.

要約

「フラッシュバック」は、現在と過去、そして無数の可能性が交錯する構成で描かれる、心理サスペンス色の強いSFドラマです。主人公は、仕事も恋愛も安定し、まもなく人生の新たな段階へ進もうとしている青年フレッド・フィッツェル。ごく普通に見える日常を送っていた彼は、ある出来事をきっかけに、高校時代に親しかった少女シンディの記憶を突然よみがえらせます。やがてフレッドは、彼女が姿を消した当時の出来事と、かつての友人たちの間で交わされた謎めいた体験を追い始め、現在の生活と過去の断片が次第に不穏な形で結びついていきます。 フレッドを演じるのはディラン・オブライエン。彼は、平穏な大人の生活を守ろうとしながら、忘れていた記憶に取りつかれ、自分の人生そのものを問い直していく人物として、混乱と焦燥を繊細に表現しています。物語の鍵を握るシンディを演じるのはハンナ・グロスで、彼女はフレッドの過去に残された、まぶしくも不穏な存在感を担います。現在のフレッドを支えるパートナーのカレンや、高校時代の友人たちも、彼が過去と現在のどちらに生きるのかを考えるうえで重要な役割を果たします。 本作が描くのは、単なるタイムトラベルや失踪事件ではありません。若い頃に選ばなかった道、忘れたつもりでいた後悔、そして大人になることで手放してしまった可能性が、フレッドの意識の中で現実味を帯びていきます。時間は一直線に進むものなのか、それとも記憶や選択によって何度も組み替えられるものなのか。そんな問いを軸に、自己認識、喪失、責任、人生の分岐点が探究されます。 断片的な映像や反復する場面を通じて、観客もフレッドと同じように、何が現実で何が記憶なのかを手探りで見極めることになります。説明をすべて与えるのではなく、映像の雰囲気と主人公の心理の揺らぎで物語を進めるタイプの作品であり、明快なSFアクションを期待するよりも、記憶と時間の迷宮に入り込み、ひとりの男が自分の過去と向き合う過程を味わいたい人に向いています。

キャスト