देवा

देवा

2025-01-31 155 min ★ 6.2
監督 Rosshan Andrrews

Dev Ambre, a ruthless cop, loses his memory in an accident just after he has finished solving a murder case and now has to reinvestigate it while keeping his memory loss a secret from everyone except DCP Farhan Khan.

要約

『デーヴァ』(2025)は、規則よりも自分の直感を信じる型破りな警察官デーヴァを主人公にした、硬質なインド製クライムアクション。大胆な捜査と荒々しい正義感で知られるデーヴァは、ある重大事件を追うなかで事故に遭い、過去の記憶の一部を失ってしまう。自分が何を捜査していたのか、誰を信じていたのかさえ曖昧になった彼は、断片的な記憶と残された証拠を手がかりに、事件の真相をもう一度たどり始める。 捜査の中心となるのは、警察内部の人間が関わる殺人事件だ。デーヴァは、かつて自分が追っていた事件の記録や同僚たちの証言を調べるうちに、単純な犯人捜しでは済まされない複雑な人間関係と、組織の内側に潜む隠蔽や裏切りに直面する。記憶を失った現在の自分と、周囲が語る過去の自分との間には大きな隔たりがあり、その違和感が物語全体に緊張感を与えている。 シャヒド・カプール演じるデーヴァは、正義感が強い一方で、衝動的で協調性に欠ける危険な人物でもある。犯罪者に対しては容赦なく、捜査のためなら規則を破ることもいとわない彼だが、記憶を失ったことで、自分の行動や信念そのものを見つめ直すことになる。プージャー・ヘーグデーは、事件を追うジャーナリストとしてデーヴァと関わり、彼の捜査に別の視点をもたらす存在を演じる。彼女は単なる恋愛要員ではなく、警察の公式発表に疑問を持ち、真実を探ろうとする人物として物語に組み込まれている。パヴァイル・グラティらが演じる警察関係者たちも、デーヴァの過去を知る者、彼を支える者、そして彼の捜査を警戒する者として、事件の謎を複雑にしていく。 本作の魅力は、銃撃戦や肉弾戦を軸にしたアクションだけでなく、「記憶が失われたとき、人は自分自身を何によって知るのか」という問いを、警察ミステリーの形で描いている点にある。正義と暴力の境界、組織への忠誠と個人の良心、真実を明らかにすることの代償といったテーマが、デーヴァの捜査を通して浮かび上がる。過去の自分を取り戻すことが、そのまま正しい答えを得ることを意味するのか――その不確かさが、主人公の内面にも事件の展開にも影を落とす。 マラヤーラム映画界出身のロッシャン・アンドリュース監督は、ムンバイの警察組織を舞台に、荒々しいアクションと心理的なサスペンスを組み合わせている。シャヒド・カプールの鋭い目つきと危ういエネルギーが、善悪だけでは割り切れない主人公像に説得力を与える作品であり、派手な捜査劇を楽しみながら、警察官という立場と一人の人間としてのアイデンティティーをめぐる葛藤にも引き込まれる一本だ。

予告編

キャスト